やる気が出ない。
頭に湧いてくるものが何もない。
そんなときは何もしたくなくなるけれど、何もしないでいることに罪悪感を覚える。
ポストでも、ものすごく申し訳なさそうに休んでいる人を見かける。
どうして、『何もしない』ことがいけないことになっているのだろうか。
そんなことを考えていたら、渡りに船とばかりの本と出合った。
まさしく今求めていた本だった。
まだすべて読み終えていないけれど、簡単にまとめれば、
「勤勉であること、怠惰を嫌うことは支配者層・経営者層にとって有利である。労働者は疲れ、反逆する気を起こせず、奴隷のように働かせることができる」
ということ。
本はアメリカを舞台としているが、日本とほぼ同じだ。自由の国と呼ばれていても、労働者とされる人たちの苦悩はどこの国も変わらない。
この本を読み始めて、昨日は何もせず過ごした。
少しXを更新したが、それ以外は出来るだけ何もしないに務めた。
誰ともかかわらない、誰にも話しかけない、誰かのための行動をしない。
メッセージの連絡すら一時的に制限した。
それだけでも、ずいぶんと今朝はスッキリした。
やる気にならない、やりたくないという気持ちから、「何かしたいな」という気持ちにちょっと傾いて来た。
怠惰を忌むべきものとし、勤勉であろうという思想を押し付ける。
ふと、『故郷』について思い出した。
故郷という概念には諸説あり、その一つには『夜逃げが多い農民を、土地に根付かせるために大名が作り上げたもの』というのがある。
生まれ育った土地は良いものだと思い込ませることで、逃げたくても逃げられないようにしたのだという説。
人を縛り付け、自分の思うがままに操ろうとする。
思い込みを作り上げ、思想として広める。
やはり、疑うことは大事だとつくづく感じる。
自分にとって良い影響がなければなおのこと。
ぼくは、奴隷ではない。
それではまた。
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